SSブログ

人生勉強 [小学校]

小学校の4年生か5年生の頃のことだと思います。

学校が終わり、近所の同級生4~5人と家に帰っていました。
学校から私の家までは1キロくらいです。

学校から200メートルくらい歩いたところで、
信号待ちしている白色の軽トラックがあったのですが、
その運転手は同級生のS子さんのお母さんでした。

S子さんは私たちとは反対方向に住んでいましたので、
いっしょに帰っている中にはいませんでした。

S子さんのことを簡単に説明しますと、
見た目も行動も男まさりの女の子で、
男の子をケンカで何人もやっつけており、
粗野な雰囲気のある子でした。
多くの男の子がS子さんを怖がっている感じでした。

S子さんのお母さんはS子さんに見た目も行動もそっくりで
粗野な感じの人でした。
存在感のあるお母さんだったので、
私たちもよく知っていたわけです。

いっしょにいた同級生の一人がS子さんのお母さんに
「次の信号まで乗せてって」と言うと、S子さんのお母さんは
「いいよ」と言ってくれたので、
私たちは一人ずつ軽トラックの後ろの荷台にのぼりはじめました。

まず、片足を後ろの車輪の上に乗せ、
荷台のさくのようなところの上を両手でつかみ、
車輪に乗せた足とは逆の足をさくのようなところの上に乗せ、
さくのようなところの上からけり上がるように
荷台の上に飛び移るという感じで一人一人荷台にのぼっていました。

荷台の上にのぼるのは私が最後でした。
片足を後ろの車輪の上に乗せ、
荷台のさくのようなところの上を両手でつかもうとした時に
片足を乗せていた車輪が回転し、クルマが動き始めました。

私は回転する車輪に片足を巻き込まれてしまうか、
クルマから振り落とされてしまうかしそうでしたが、
とにかくさくのようなところの上をつかみ、
必死に這い上がろうとしました。

荷台の上の同級生は私を見て笑っていました。
私は大ケガするかもしれないというギリギリの状況で
全力を出し、荷台の上に上がることができました。

荷台に上がったあとも、やばかったなぁという感じでした。
同級生は私のことを笑っていましたけど。

S子さんのお母さんは、私がそんな状態になっていることに
気づいていませんでした。
私も同級生もS子さんのお母さんはにそのことを言いませんでした。

S子さんのお母さんは信号が青になってそのままクルマを出発させたんでしょうけど、
私たちが全員乗ったかどうかチェックする神経は持ち合わせていなかったようですね。
私はそれまで大人なら誰でもそういう配慮をしてくれるものだと信じていたようです。
こういう人もいるんだなぁということがわかりました。
身をもって人生勉強させていただきました。





スポンサードリンク



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。